オヤジ大学院生として学ぶ(5)

院生生活の2年目のことです。今里ゼミも若い院生+おじさん、おばさんで和気藹々楽しくゼミでの発表、議論、飲み会等やっておりました。
大学近くの小さな町家をシェアハウスとしている院生がいて、そこに今里先生が一室を借りられたことが次の展開につながっていきます。
今里先生は当時、博多と京都の往復生活で、京都での宿泊場所をそこに設けられたわけでした。この町家1Fのお座敷部分は共有スペースで、2室をつなげると10数名位の宴会ができる位の広さがありました。先生の料理の腕はプロ級のもので、台所に立たれると、マジックのようにいろんなお料理が出来上がっていきます。
そんなわけで毎週のように、ゼミ生+αで先生の手料理での宴会の連続でした。
そしてこの町家は「江湖亭」と名付けられました。(「江湖ーこうこ」とは古い中国の言葉で、人々が寄り集まって世の中のことをあれこれ議論する場のことです。)
ここから大学キャンパスの外に京町家を拠点とした政策の実践研究の場を設け、実践志向の研究者を育成していこうという発想が生まれてきます。そして当時の研究科長の新川達郎先生と今里先生が諮って文科省の「魅力ある大学院教育イニシアティブ」に「ソーシャル・イノベーション研究コースの新設」として応募されることになったわけです。(続)

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