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2004年03月27日
「青少年の環境教育に取り組む」
学校や地域、職場などで、多様な環境教育が取り組まれるようになってきました。これまで「学びの場」づくりに関わってきた経験から、私が大切に考えていることを紹介します。
環境共育事務所カラーズ 西村仁志
●学習素材は身近なもの、興味のもてるものから
「環境問題の解決のため」「地球温暖化を防止」「環境にやさしい人をつくる」「ごみゼロのまちをつくる」「持続可能な社会をつくる」など、環境教育がめざすゴールは遠大です。「まず、地球温暖化のメカニズムについて勉強していきましょう。…」などとやっていませんか。これでは私でも居眠りか、逃げ出してしまうことでしょう。ともすればこのような言葉の解説や概念の話から始めてしまうことがあるのですが、私は環境教育の導入部分では「実体験」や「実感できる」ということが大切だと考えています。
自分たちが住んでいる地域の自然をあらためて見つめてみることや、私たちの暮らしに不可欠な水、エネルギー、買い物やごみなどが身近な学習素材になります。まず私たち自身がこのような「学習素材」といまどのような関係にあるかを確認してみること(現状のチェックをしてみる)から学習を始めてはいかがでしょうか。
私たちの暮らしに必要不可欠なものを列挙してみること(「モノ地図」づくり)や、自分たちの住んでいる地域を歩いて、あらためて見つめ直してみる(「タウンウォッチング」)の活動などが、自分と周囲の環境のつながりを考える機会となります。
●「つながり」を大切に
「素材」について実感したり、理解が進んだところで、関連することがらとのつながりについて考えてみます。例えば家や学校で電気エネルギーを使うことが、「地球温暖化」とどのように結びついているのか。あるいは身近な河川と周辺住民の暮らしとのつながりについて見つめ、考えてみるなど、「実感したこと」を「考察」や「関心」「知識」につなげ、関心や学習の範囲を拡げたり、深めていくことが大切でしょう。このとき私たちの暮らしと地球環境とのつながりがすこしずつ見えてくるはずです。
●行動しつづけよう
「学んでおしまい!」ではなく、環境教育では一人一人が環境にやさしい行動をする人になること。そして社会全体を「環境の社会」「持続可能な社会」にしていける人間をつくることがゴールです。
「私一人の力では、どうしようもありません」ではなく「私を出発点に」と考えることで、できることはたくさんあります。いちばん簡単なことは「NGO/NPO(市民活動)」の会員になることです。全国規模で活動する団体から、地域で活動する小さなグループまで、日本中に環境をテーマとしたNGO/NPOが数多くありますし、子どもたちは「こどもエコクラブ(注)」を自分たちでつくることもできます。こうしたグループに関わっていくことで、行事に参加したり、自分たちで創り出したりということができます。
●意見表明の場を
子どもの立場から社会に向けて、「私たちはこんな未来の社会を創り出したい、こんな世の中に住みたい。」と意見表明をしていくことはすばらしい機会になります。近年相次いで開催された「世界湖沼会議」、「世界水フォーラム」という2つの国際会議に子どもたちと一緒に立ち会って、そのことを実感させられました。
環境教育はこれからの未来の社会をつくるための教育です。日本の環境教育の歴史はまだ浅いものですが、未来社会をつくる人材はこのような取組みから確実に育ってきていると思います。
注 環境省が支援する、こどもたちの自主的な環境活動。詳細は環境省こどものホームページから
http://www.env.go.jp/kids/ecoclub/index.html
(この文章は神奈川県青少年総合研修センターの情報誌「情報交差点 ゆうゆう第24号」(2004年3月)に掲載したものです。)
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- at 2004年03月27日 20:23
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